米国留学・公務員就活の参考情報

留学や国家総合職試験について「こういう情報が欲しかった」と思ったもののメモ

調書の提出

24年夏からの留学の場合、23年1月に、人事院に調書を提出することになる。

やっかいなのは、現時点で希望する大学名と専攻(第三希望まで)を、調書に書かなければならない。

実際に大学にアプライするのは、24年1月頃であり、1年前の段階で、志望大学が固まりきっていることは稀だろう。

 

実際にアプライする大学が、人事院に提出した調書に書いた大学名と変わってしまっても、問題ない。

しかし、調書に書いた専攻と異なる専攻にアプライすることになる場合(※)、理由書の提出が必要となる。正当な理由があれば問題なく認められるが、ひと手間かかることは事実であり、まずは専攻をしっかりと検討することが重要。

(※)たとえば、調書には「国際関係学または公共政策」の修士を取得予定と記載したのに、その後、気が変わって、「法学」の修士プログラムにアプライすることになった場合。

 

 

研究計画準備①

自分用の備忘。

ここ数年で関心のあった論文・記事など

 

◎環境系

・Economics and Policy for Sustainable and Inclusive Growth

untitled (wiley.com)

 

◎比較制度分析関係

UTokyo BiblioPlaza - 比較制度分析のフロンティア (u-tokyo.ac.jp)

The Oxford Handbook of Comparative Institutional Analysis | Oxford Academic (oup.com)

青木先生の講演

_pdf (jst.go.jp)

→比較制度分析を、心理学的に再構築することは可能か?(既に試みられている?結論はゲーム理論と変わらない?)信念(期待値)と社会制度の関係性というのは面白い。

Why the next stage of capitalism is coming - BBC Future

What we get wrong about time - BBC Future

 

◎経済史関係

Capitalism In Global History* | Past & Present | Oxford Academic (oup.com)

 

◎格差系

Rethinking the future of capitalism in America | McKinsey

格差の問題にフォーカスされることが多いが…?もっとテクノロジーにフォーカスできないか?

大学探し①

行政官長期在外研究員派遣に向けて、日々の作業をメモしていく。

自分用の備忘がメインだが、いつか誰かの役に立つと良いなとも思う。

情報を整理したり体系だてたりしないで、時系列に、試行錯誤のあとを残しておくことが、意外とあとから役に立つものなので。

欲を言えば、迷走中なので、もしアドバイスがあればコメントいただけると大変ありがたいです…。

 

◎派遣先国は、原則として1カ国であり、応募(1月)後の変更は認められない。

・完全に大学を絞る必要はないが、この大学良いなというところを3つくらい見つけておきたい。そうでないと、国を決められない。

 

◎学びたいことから、大学を絞る。

・パートナーの留学先地域から決める人もいる。私は未婚で子供もいないので、まずは地域に囚われず、学びたいことを学べる大学はどこか?と考える。

・3度の短期留学(1回目はUC Berkeleyで、Computer Scienceと言語学を。2回目はHarvardで経営を。3回目はウィーン大学?で建築等を)の経験からして、

①コンピューターサイエンスのうち、特にコーディング(pythonとか)は日本でも学べるので、留学する必要を感じなかった

経営学は、面白いけれども、ちょっと学問的な面で物足りなさが少しあった

③その地域の強みがある学問は面白った

④漠然とした目的意識(言語って面白いな~とか)だと、学べるものが少ない。「××についての▽▽を作りたい/書きたいから、〇〇の論文を書いている▲▲教授のところで研究したい」くらいの目的意識を持ちたい。

これを踏まえた大学選びをしたいと思っている。

 

◎総論的な本を読んでみる

・「経済学の壁 教科書の「前提」を問う」前田裕之(白水社, 2022)を読む。このチョイスで良いのかは微妙だが…とにかく、自分の関心が、何と呼ばれている学問分野に該当するのかを探し当てないといけない。

・比較制度分析というのが近い気がする。スタンフォードが主流らしいので調べてみる。経済学・社会学についてはマスタープログラムがない(PhDのみ)。うーん

Admissions Overview | Sociology (stanford.edu)

スタンフォードの公共政策マスターは、いろんな先輩が行っていた気がする。今度話を聞いてみよう。他学部の授業をとれることもあるだろう。

(参考)スタンフォードのプログラム一覧

Explore Graduate Programs | Graduate Admissions (stanford.edu)

・MITも調べてみた。PhDしかないようで、進路としては難しいが、有益なアドバイスあり。ふむふむ、こういう論文を読んでみれば良いのか。

Note to potential applicants: An excellent way of deciding whether to apply to the Economic Sociology group is by reading articles in top sociology journals (e.g., American Sociological Review, American Journal of Sociology) and secondarily at top journals in organizations and management (e.g., Administrative Science Quarterly, Organization Science), especially those authored by our Economic Sociology faculty, and deciding whether you want to write articles like these.

Economic Sociology | MIT Sloan

 

◎大学を一覧で検索できるサイトにあたってみる。

・とりあえず、economic sociology master degreeで検索をかけてみる。

そうそう、まさにこういうことが勉強したいんだよね、というサイトがヒット。とりあえず検索ワードはeconomic sociologyでOKそうと分かり安心。

Economic Sociology Master's Degree Programs (learn.org)

上記サイトは、なぜか検索がうまくいかないので、別サイトを捜索。

・以下のサイトでは、英国の大学ばかりヒットする。米国にマスタープログラムはほとんど無いのか…?

学歴厨なのかもしれないが、検索でヒットした大学が、あまりにランキングが低いと、この大学で大丈夫なのか?…となってしまう。日本国内の大学であれば、なんとなくこの大学なら大丈夫だろうという相場観があるが、海外大学については全然分からん。

Full Time, On Campus Masters Degrees in Socio-Economics, USA (findamasters.com)

・であれば、ランキングで探せる、米国限定の、大学一覧サイトを見てみよう。

Best Economic Sociology Programs - Top Social Sciences - US News Rankings

知っている大学ばかりで安心するが、マスタープログラムがあるかどうかが問題。上からひとつひとつ調べてみよう。

※まだ見ていないが、このサイトもまとまっていて良さそう

Graduate Schools | PickUniversity

 

◎graduate degree 〇〇(大学名)でひたすら検索していく。

(1)プリンストン大学

【プログラム一覧】 Fields of Study | Graduate School (princeton.edu)

Political EconmyというInterdepartmental Programがある。

全然分からないが、学部横断的なプログラムもあるらしい。EconomicsとPoliticsはPhDなので、おそらくPolitical EconomyもPhDの一種だろう。

Program Offerings | Graduate School (princeton.edu)

結局、プリンストン大学の中で、マスターがとれるプログラムのうち、経済とか社会学に関係するものは、Public and International Affairsだけのようだ。3年で、M.P.AとM.B.Aの両方がとれるコースもある。自己啓発休暇をとって3年にするという手もあるか…?

Princeton School of Public and International Affairs | Graduate School

 

(2)UCバークレー

サマースクールに参加した経験があるので、雰囲気が分かって安心。私がサマースクール参加した時(もう6年前くらい?)には、警察庁から1人、経産省から1人、行政官長期在外研究員派遣の制度を使って来ている人がいた。

【プログラム一覧】 Graduate Programs & Deadlines to Apply - Berkeley Graduate Division

マスターは色々ある。人口統計学・デザイン・民俗学・Global Studies(国家と紛争や南北問題など)・情報(データサイエンスやサイバーセキュリティ)・ジャーナリズム・法・Public Affairs・Public Policy・アジア…。MBAもある。

一番近いのは公共政策だろうか。詳細はここのページが分かりやすかったが、先輩修士論文のタイトルにあまり興味を惹かれない…。

Programs | Goldman School of Public Policy | University of California, Berkeley

 

(3)ハーバード

Degree Programs | Harvard University - The Graduate School of Arts and Sciences

マスターは、Regional studiesくらい。アジア専攻にして、その中で経済を学ぶという手もあるのかもしれないが、遠回りな気がする。選択肢にならないな。

…と思ったら、見ていたサイトが間違っていたみたい。検索の一番うえにヒットしたものではなくて、網羅的なサイトをチェックするように注意した方が良い…。

【プログラム一覧(網羅的)】Programs - Harvard University

MBAもある。サイバーセキュリティ・データサイエンス・デジタルメディアデザイン・神学…

あり得るのは、以下かなあ。

①デザイン学 Master in Design Studies (MDes) - Harvard Graduate School of Design パブリックコースは、権力・人種・自然環境などの相互関係を学ぶということで、関心には近い。

②Public Policy Areas of Focus | Harvard Kennedy School

Political and Economic Development専攻が関心に近いように思う。

③Public Administration  Curriculum | Harvard Kennedy School

(授業一覧)Courses | Harvard Kennedy School

(参考)デザイン学とのダブルディグリーも可能らしい。詳細はさらに調べる必要あり。 Concurrent Degrees | Harvard Kennedy School

④以下は短期集中コースであり、人事院から授業費用の支給はない?

開発・国際関係 Global Development Practice Master's Degree Program | Harvard Extension School 

マネジメント  Management Master's Degree Program | Harvard Extension School

 

(4)スタンフォード

【プログラム一覧】 Explore Graduate Programs | Graduate Admissions (stanford.edu)

デザイン、international policyはサイトを見たが、ちょっと関心とずれている。

Public Policy

Graduate Program | Public Policy Program (stanford.edu)

MAとMPPの2つがあり、MAは1年制(なおかつ現在スタンフォード大学院生に限定)、MPPは2年制。

 

(5)ミシガン大学

①総合デザイン MDes in Integrative Design | U-M Stamps (umich.edu)

②Public Policy

Master of Public Policy (MPP) | Gerald R. Ford School of Public Policy (umich.edu)

HPの作りの問題かもしれないが、あまり魅力的に見えない。極めて普通の公共政策大学院だと思うが。(メインの指導教員の論文が関心とずれているからか?)

※デュアルディグリーが認められるのか問題再び…。卒業に3年かかる。 Graduate Programs | Gerald R. Ford School of Public Policy (umich.edu)

(6)コーネル大学

Fields of Study – Graduate Catalog : Graduate School (cornell.edu)

社会学修士がある!と思ったら、博士に行きたい人限定だった。

(7)デューク大学

Master's Programs | The Graduate School (duke.edu)

(8)コロンビア大学

網羅的なページが見つけられない。分かりづらい…

・MA Programs | GSAS (columbia.edu)

社会学修士(1年)があるが、ちょっと違うかも…。

9カ月のコースglobal thought M.A. in Global Thought - CU Global Thought (columbia.edu) は、他のコースとの組み合わせ前提であれば、ありかも。

選択科目一覧 Electives - CU Global Thought (columbia.edu)

Degree Program Curricula | School of International and Public Affairs (columbia.edu)

公共政策関係はここにまとまっている。

 

 

◎上位ランキングから探すやり方では、結局どの大学が良いのか、決め手が曖昧に感じる。最終的には総当たり的に応募していくのだろうが、現時点ではもっと別の探し方をした方が良い気がしてきた。次回は以下のやり方で深ぼってみよう。

◎面白い論文の著者がどこの大学にいるかを調べる

・王道はやはり、自分の書きたい論文の先行研究にあたる学者がどこにいるかを探す方法ではないか?

 

◎先輩が行った大学を調べる

・先輩の留学体験記がすべて公開されている(秘書課に問い合わせれば見せてもらえる)

 

ようこそ

本ブログの主旨

私が留学や勉強に際して、「こんな情報がまとまっていたら便利だったのになあ」と感じたものを、随時まとめています。

コメント・質問くださればお返事いたしますのでお気軽にどうぞ。

 

目次

留学や英語の勉強法について知りたい人はこちら

calsummer.hatenablog.com

 

 

Harvard Summer Schoolについて知りたい人はこちら

 

 

UC Berkeley Summer Sessionについて知りたい人はこちら

calsummer.hatenablog.com

 

 

東京大学グローバルリーダー育成プログラムについて知りたい人はこちら

calsummer.hatenablog.com

 

 

国家総合職試験 教養区分について知りたい人はこちら

calsummer.hatenablog.com

 

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【国家公務員内定後】入省前面談に向けた準備

内定後の流れ

官庁訪問最終日に、いわゆる内々定の旨を口頭で通知されます。

その後、ほかに内々定をいただいていた民間企業に、お断りしましょう。

官庁訪問中、省庁から内々定の通知をされる前に、「他に内々定をもっている企業があれば、先に断っておけ」と言われる可能性がありますが、従う必要はありません。

 

②10月1日(内定解禁日ルールが変われば、日付も変わる可能性あり)に、内定式が各省庁で行われます。およそ1~2時間で終了します。

服装や持ち物は、メール等であらかじめ連絡があるはずですが、基本的にはスーツで、学生証と印鑑を持っていくことになるはずです。

 

年末か、翌年の年初までに、入省に向けた必要手続きがあります。

メインは、マイナンバーカードの取得です。マイナンバーカードが社員証代わりになり、入館ゲートにタッチして通過することになります。

そのほか、給与口座の登録などがあります。

 

④就職イベント(学生向け説明会)のお手伝いに駆り出されます。

出身大学で実施する学生向けPRイベントに出席して、学生の疑問に答えることや、会議室を予約することなどを求められました。

無償なので、嫌であれば断ることも可能です。「お手伝い」であれ不参加であることが、入社後に何らかの影響を与えるようなケースにあっては、賃金が必要なのがルールです(公務員だけでなく民間もそうです)。

(参考)内定者に就職イベントなどで無償のお手伝いをしてもらうことは問題があるのでしょうか?(人事労務Q&A)|人事、採用、労務の情報ならエン人事のミカタ (en-japan.com)

 

タイミングは人それぞれですが、入省前面談が年末~翌年初にかけて行われます。

省庁や、年ごとに、内容やタイミングは異なると思いますが、

「入省理由」「配属先希望」「考慮してほしい私的な事情」についての面談をすることが多いと思います。

この3つについて、書き方のポイントは以下のとおりです。

 

入省前面談の準備

①入省理由

官庁訪問のときに話していた内容と違うことを書いてもOKです。

官庁訪問の後にこういう経験があって、もっとこういうことをしてみたいと思った」等、変わった理由を説明できれば問題ありません。

どこに配属されたいかを先に考えて、それに合うストーリーにすると良いでしょう。

 

②配属先希望

(1)配属先を決める 

一応、

・各省庁のHPに、各課の業務内容が掲載されています

・気になる政策があれば、そのプレスリリース資料をみれば、どこの課が担当しているかが分かります

こうしたオープンソースをもとに、配属先の希望を決めても良いと思います。

ただ、どうしても、具体的なイメージが湧きづらいかなと思いますので、先輩に相談するのがベストです。

大学の先輩でも良いですし、国家公務員を目指す学生と社会人をつなぐ取組を行っている団体もありますので、こちらに連絡するのも良いかなと。

×KASUMI | 公務員を目指す、全ての人の力になる (xkasumi.com)

 

先輩には、以下を中心に相談するのが良いと思います。

・自分がやりたいことは、どこの課でやれそうか

・どのくらい忙しいか

…世間的に注目の高いことを担当している課ほど、忙しくて、1年生は雑用に追われることが多いです。とはいえ、立派な上司が多く、勉強になる可能性も高いので、一長一短です。

・課の雰囲気

…これはぜひ聞くべきですが、課長のキャラによって結構変わります。課長はだいたい2年ごとに交代するので、入省した後も同じ課の雰囲気かどうかは、分からないです。

・1年生・総合職のポストがあるのはどこか

…「〇〇課は、毎年1年生は一般職が配属される」「××課は、1年生はとらない」「▽▽課は、毎年総合職の1年生が配属される」というように、課によって、1年生のポストがあるかどうかが異なっています。

※まれに、「〇〇課には、去年は一般職の1年生が配属されたが、今年は総合職の1年生が配属された」という風に、変更がある場合もありますので、去年ポストがなかったからといって、完全に諦める必要はありません。確率的には低いと思われます。

 

(2)配属先の希望理由を書く

・入省理由と紐づける

・自分が大学で勉強してきたことと紐づける

のどちらか(できれば、どちらも)ができると良いです。

日本の課題は…。それを解決するためには~~が必要。それができる〇〇課でこんな政策に携わりたい。▽を学んできたことを生かして、こんなふうに貢献できると考えている。”というのがテンプレートです。

 

ちなみに、私は配属希望ドンピシャの課に配属してもらえました。

1年目が希望どおりの配属でなくとも、2年目以降で希望が通る場合もあります。諦めずに、自分の行きたい課を主張し続けると良いです。

なお、都市伝説的に、「財務省は、入省ときには、だれが次官になるかが大体決まっているし、異動コースもなんとなく決められている」という話があります。さすがに、誰が次官になるかまでは決まってないと思いますが、やはり、内定段階で、人事が「この人は海外系の人材だな」とか、「この人は法律系の人材だな」とか思って採用しているのは間違いないです。そういう人事側のイメージと大きくずれるような配属先を希望しても、とおらない場合があります。内定した後に悩んでもしょうがないですが、就活時のイメージ戦略は大事ですね…。

(私は、10/1の内定式の後の飲み会で、人事に「私って、何課にいそうですか??」と聞きました。その時に人事から「〇〇局とか××局にいそうだよね~」と言われた、そのとおりに配属され続けています笑)

 

③考慮してほしい私的な事情

親の介護、配属者や子どもの有無、体調・体力について言及すると良いでしょう。そのほかの内容でもOKです。

私は、「いつか民間企業への出向をしたい、海外留学も希望」と書きました。今後のキャリアへの考え方を書いても良いと思います。

面談の際には、「体力に自信があるか」と聞かれることが多いです。特に大学でスポーツをやっていた人は、体力を使う忙しいポストに配属されるおそれがあります。もし、体力に自信がない場合には、きちんとその旨を主張した方が良いです。仕事で忙しいポストというのは、つまり、寝る時間がないポストだと思ってください。短距離走的な体力がある人でも、ロングスリーパーであれば、向きません。「自分は×時間は寝ないと、体調を崩すことがあります」ときちんと説明しましょう。まずは体調が第一。その次に仕事です。

 

 

官庁訪問のまわり方・戦略(国家総合職)

目次

1概要

2日程

3実施内容

4まわり方・戦略

5私が実際にまわった省庁

 

1. 概要

国家公務員総合職の官庁訪問とは、2次試験合格発表後に行われる各省庁ごとの面接を言います。

(例)

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総合職試験採用情報|国家公務員試験採用情報NAVI (jinji.go.jp)

2. 日程

人事院のホームページを確認してください。

おおまかに3回チャンスがあり、それぞれ、受験できる資格が異なっています。

①7月頃の官庁訪問国家公務員試験に合格した人ならだれでもOK

最も受験人数が多い。(倍率が高い訳ではなく、採用枠が多い。)

人事院のホームページでは「総合職(春試験)」として説明があります。

※②③の官庁訪問については実施していない省庁もあるが、①の官庁訪問はすべての省庁が実施している。

②6月頃の官庁訪問=技術系区分の試験合格者向け

すべての省庁がこれを実施している訳ではないので、人事院のホームページをご確認ください。採用枠は③に比べると大きいです。

(参考)22年度実施省庁

警察庁総務省消防庁法務省国税庁文部科学省厚生労働省農林水産省経済産業省特許庁国土交通省環境省原子力規制庁防衛省、防衛装備庁

③10月、12頃の官庁訪問=法務区分・教養区分の試験合格者向け

人事院のホームページでは「総合職(法務区分・教養区分)」として説明があります。

採用枠がかなり少なく、あまりおすすめはしません。

3. 実施内容(2.①7月頃の官庁訪問の場合)

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出典:https://www.meti.go.jp/information/recruit/pamphlet/meti_sogo_naiteisya2021.pdf

5クール制で行われています。同じ省庁を同一クールの間に複数回訪問することはできず、第3クール、第4クール、第5クールはリセットされ、第1クール、第2クールの訪問順序に関わらず、任意の省庁を訪問できます。

第3クールの1日目に、「ほぼ内定」がもらえます。(正式な言い方は忘れましたが、「ほぼ内定」的なことを言われ、それ以降落とされることはないです。)

4. まわり方・戦略

第一志望=1日目

第二志望=2日目

第三志望=3日目

というのが大原則です!

2日目や3日目にまわった省庁に対して「御省が第一志望です」と言っても、100パーセント疑われます。

5. 私が実際にまわった省庁

〇1日目 経産省、2日目 金融庁、3日目 財務省

警察庁は第2志望だったので、2日目にまわろうかとも思いましたが、「1日目に訪問した学生からしか採用しない」という噂を聞きました。

そこで、警察庁採用担当の人に正直に「第一志望は経産省なので、経産省を1日目にまわりたい。警察庁は2日目からは採用しないと聞いて悩んでいる。」と相談したところ、「1日目に警察庁に来てほしい。そうでないと、そういうことだと理解します」という返答がありました笑 

もちろん、まったく2日目から採用されないわけではないのでしょうが、こういう考えの固いところとは合わないかなあと思い、訪問はやめました。

〇3日目の財務省はほぼまったく興味がなかったのですが、「財務省は3日目からでも毎年採用がある」と聞いていたので、1日目・2日目が落ちた場合の、滑り止め的ポジションとしてまわりました。

実際、財務省からは「ぜひ採用したい」というような評価をいただけたので、精神的に余裕ができ、まわってよかったと思っています。

朝から晩まで拘束される面接が3日連続あるだけで大変疲れたので、体力的には相当しんどかったです。3日目の官庁訪問は、精神的安定と体力的負担との兼ね合いで決めればよいと思います。

〇1日目・2日目のまわりかたは、純粋に志望度順で決めました。

経産省は2日目・3日目からも採用があるので、理論上は2日目・3日目にまわっても良いと思います。(1日目外務省(or環境省)、2日目経産省とまわる人が多い印象。)

1日目にまわっておくことのメリットは、だいたいの内定者の感じが分かることです。2日目・3日目からの採用があるとはいえ、どの省庁も、大半は1日目にまわっていた学生から採用されることになるため、1日目にまわっている学生の感じを見ておくと、おおよその内定者の感じもわかります。逆に、3日目にまわった省庁(私の場合は財務省)は、内定者の感じが全然わからないため、不安になります。この意味でも、なるべく志望度順にまわることをおすすめします。

〇私は最後財務省経産省とで悩みました。1日目にまわっていた経産省の内定者はおよそ分かっていたので、財務省の内定者の雰囲気と比較したい、と思い、大学の同期や、TAC(予備校)の同期に聞いて回りました。こういう時に予備校が役に立ったなと思います。

〇ちなみに、金融庁は第2志望でしたが、経産省財務省と比べて「ぜひうちに来てほしい」と強く言われることがなかったため、「あまり必要とされてないのかなー」と思い、最終的な選択肢からは消してしまいました。あとから当時の金融庁の採用担当の方に聞いたところ、「本当に採用する気だったので悲しかった」と言われたので、純粋に省庁のカラーの問題だったのかなとも思います。(経産省財務省はめちゃくちゃ押しが強い)官庁訪問中は、いろんな人がいろんなことを言ってきますが、惑わされず、冷静に、自分は何をしたいのか、それをこの省庁でやれるのか、を見極めることが重要です。

官庁訪問の難しいところは、「いい線までいって、最後に落とされる」場合です。

各省庁、採用人数は〇人、と最初に決まっています。たとえば、採用人数が20人と決まっている場合、各省庁は、20人+αを第3クールに招待します。

私の場合、経産省財務省の両方から、第3クールに来てほしいと言われました。学生からすると、どちらか片方を選ばなければならず、省庁からすると、その学生が第3クールに来てくれるかは、2分の1の確率な訳です。ということで、省庁側は、「採用枠の人数よりも少ない学生しか第3クールに来なかった」という事態を防ぐため、必ず採用枠+αを招待します。

そのため、第3クールに呼ばれること即ち「ほぼ内定」ではありません。第3クールに採用人数+αが呼ばれ(たとえば30人)、そのなかで実際に第3クールに来た学生(たとえば25人)のうち、採用人数枠を超えてしまったぶん(25-20=5人)は、落とされます。

第3クールで落とされた5人は、落とされた時点で急いで他の省庁にいっても、ほかの省庁も採用人数に対する「ほぼ内定」を出し終えているため、もう採用してくれることはなく、結局どの省庁からも内定をもらうことなく、終わってしまうことになります。(理不尽ですね)

明確に「あなたは採用するかしないかのボーダー上にいるので、第3クールに招待しますが、「ほぼ内定」が出せるかは明言できません」というようなことを言われることもあるようです。この場合、第3クールでその省庁に行くかどうかは賭けです。

どの省庁でも良いから確実に内定が欲しいのか、内定を出してくれるか怪しくてもその省庁に賭けてみたいか、自分の気持ち次第です。

最後ダメだった場合、翌年も官庁訪問にトライするという手もあります。2度目の官庁訪問で採用されることも少なくありません。

 

以上、基本的な考え方をまとめたつもりですが、

官庁訪問はどう準備をしても、どう戦略をたてても、最後ぜったいに悩むもの。

最後悩んだ時は、友達や先輩、親や先生などに相談しながら、えいやっと直感で決めるのがおすすめです。

直感が間違っていたとわかったら、転職しましょう!結局のところ、実際に働いてみないと、そこが自分に合っているかなんて分からないものですから。

就活中に言われたことを振り返る

就活中にOBから言われたことを振り返ると、「あれは貴重なアドバイスだったな」「あれは、あの時反論できなかったけど今なら反論できるな」などと思うことがある。

そういうのを、忘れないうちに書いておきたい。

それと、就活中「良い質問をしたい」「自分の主張ができる人間になりたい」と悩んでいた。そんな当時の悩みに、今なりに答えてみたいと思う。

 

目次

  1. OBに言われたことと、今の私が考えること
  2. 就活で良い質問をするには?
  3. 自分の主張ができる人、ってどうやったらなれるだろう?

 

1. OBに言われたことと、今の私が考えること

自分は官庁と民間で悩んでいたから、官庁就職については民間OBから散々言われた。

「世の中に対するインパクトが目に見えるのに何十年もかかる仕事って、やりがい感じにくいと思うんだよね」

「官庁ってお客さんと対面できない、誰を幸せにしているか分からない」

 

人を幸せにする仕事か?と問うてNOになる仕事は無い。

けれど、自分自身の "人を幸せにしたい" という気持ちを満たせる仕事か?はしっかり考えた方が良い。

"人を幸せにしたい"と思った時に、その"人"は何を指すのか?

目の前のお客さん?ーなら、官庁は向かないかも。

100年後の日本人?-なら、きっと官庁が向いている。

お父さんやお母さん?自分の息子や娘?貧困地域に住む世界中の人?

自分が幸せにしたい人、に貴賤はない。

自分が素直に幸せにしたいと思える人を幸せにできる職業なら、"やりがい"は自然とついてくる。

何を目指すか。

陸上選手が100m走で1位を目指すか1000m走で1位を目指すか、それによって、鍛える筋肉も今日食べるものも違ってくるのと同じだ。

1000m走を目指す人は、そりゃ100m走よりは結果が出るのが遅いかもしれない。

でも、それは目指しているもの(幸せにしたい人)が違うというだけであって、そのやりがいや面白さに優劣はないのだ。

 

 

また別の観点から、官庁に行くのは賢明でないと言われたこともある。

「これまでだって、死ぬほど賢い人が官庁に入って、でも、誰が日本を変えれた?誰も変えられてないじゃないか。そこに自分が行っても、変えることはできないと思った。だったら、自分が変えることのできるものを変えた方が、良い人生なんじゃないか」

さらに振り返ると、経済学の授業でも同じようなことを言われた記憶がある。

「資本主義を改善しようと、次のフレームワークを発見しようと、いろんな経済学者が・政治家が挑戦してきた。でも、マルクスみたいに頭の良い人が失敗したんだ。軽い気持ちで資本主義の次を、なんて言う奴は馬鹿だ」

彼らの言っていることは、正論だと思う。

けど、私はちょっと腹が立った。先人が成せなかったことを理由に、やりたいことを諦めたくない。

私は馬鹿だから、自分のできそうにもないことに挑戦して、失敗して、くたばって死ぬ人生で良い。何者にもなれなくて良い。自分の胸がほんとうに打ち震えるものだけに、自分の命をかけたいと思った。そして、そう思ったことに今でも後悔はない。

 

就活中に、ちょっと腹が立つことを言われたら、それは大きなチャンスだと思う。自分がどう在りたいか、自分が何をしたいかを見つけるチャンスだ。

腹立つことを言う先輩は大切にした方がいいし、あえて自分とは違う意見を持っていそうな人と話すと良いと思う。

 

また別の視点だが、就職活動も終盤になると、こんなことを言われた。

〇〇(内定先)って、あなたのキャラは合ってると思う。けど、あなたと同じようなキャラの人がいっぱいいる所に就職して、あなたの価値って発揮できるかな?あなたのやりたいこと、やれることって、既にそこにいる人がやれることと一緒じゃないかな?

ーこの問には、今まさに悩まされている。

就活中、自分と同時に就活している同期と、自分とが、どう差別化できるかという事は誰でも考える。

けれど、既に就職している人と、自分とが、どう差別化できるかということに、私は考えが及んでいなかった。これは私を反面教師にしていただきたいと切実に思う。

実際に働き始めたら、その職場の中で、自分がどんな強みを発揮して、どんな価値を生み出せるのかが問われ続ける。

就活用に用意している台詞(〇〇という強みを活かして××し、御社の△△に貢献します)をもう一度考え直して、「ほんとうに私の〇〇は、貢献につながるだろうか?」とイメージしてみてほしいイメージできなかったら、自分の強みは何か、自分はどう貢献できるのか、徹底的に考え抜くと良いと思う。働き始めてからきっと役に立つ。

 

 

 2. 就活で良い質問をするには?

面接官やOBから「質問ありますか?」と聞かれた時、この瞬間がいちばん緊張する。(と個人的には思っていた)

私が考え付いた、いい質問の練習の仕方を羅列してみる。参考になるんじゃないかと思う。参考にならなかったらごめんなさい。

他の人の質問と、面接官やOBの反応を、全てメモする

 他の人がいい質問をしていたら、それを別の機会にパクる。

 企業によって、ウケる質問が違う。説明会や座談会に行って、パターンを把握する。

新聞や、ニュースサイトや、ツイッターを駆使する

 いろんな所で、質問を投げかけている人が必ずいる。それを自分の質問であるかのように使えばいい。あ、いい質問だな、と思ったら、それを自分の中にストックしていく。

 官庁に限って言うなら、国会を見ると面白い。議員が本気で質問しているのが見れる。あの質問は全部勉強になる。

質問と同時に、自分の仮説を伝える。

 「〇〇だと自分は思うのですが、どうして××なんですか?」という形で聞けると、相手も答えやすいし、きちんと考えているアピールができる。(ここで自分の主張を冗長に語るのは良くないが)

あまり考えすぎない

 よく見られることは大事だ。でも、結局、疑問に思ったことを素直に聞くのが一番だと思う。自分の素直な質問を評価してくれないのなら、その企業とはご縁がないまで。それくらいの大きな気持ちで良い。

 

3. 自分の主張ができる人、ってどうやったらなれるだろう?

自分の主張ができる人に見せるための就活テクニックは色々ある。でも、私が知りたいのは、本質的に、どうやったら自分の主張ができる人になれるだろうか?ということだった。

相当悩んだあげく、最近、「自分の主張をするって、意外とそんなに考え込まなくても良いのかもしれないなあ」と思い始めた。

喜怒哀楽を表現することが、「自分の主張をできる」ってことなんじゃないかと思うからだ。

 

 

なにか主張を作って、組み立てて、論理的に話そうとするのではない。感情を素直に表現するだけでいい。それが第一歩。

第二歩は、なぜ自分がそういう感情になったかを考えること。

何かを見聞きして、嬉しいと感じるか、悲しいと感じるか、その感受性はひとそれぞれだ。自分の感受性は、自分がこれまで経験してきたすべての事柄の中で徐々に形成されてきたもので、あなたとまったく同じ人生を歩んできた人が1人もいないから、あなたとまったく同じ感受性をもっている人は一人もいない

なぜ、自分は嬉しいと感じたのか?その理由を説明することは、すなわち、自分のオンリーワンな人生を説明することに他ならない。そしてその説明に説得力があれば、しっかり「自分の主張をできる」ということなんじゃないだろうか。

 

あまり考えすぎない、ということを再度提案したい。(良い質問をするために、の所でも述べた)

考えすぎると、すなわち、評価されたいと思って戦略を練りすぎると、せっかくの感受性が死んでしまう。そうすると結局、評価されない。

評価されたいという気持ちはいったん横に置いておく。リラックスして、そして自分の感受性をとぎすます。自分はいまどんな風に感じているか?この感情はどうして生まれたのか?それを言葉にすることが、他の誰とも被らない「自分の主張」なのだ。

 

 

おわりに

いろいろと書いてきたが、 あんまり私の日本語がうまくないから、せっかく読んでくださった方にうまく伝わらないかもしれない。

 「〇〇を考えろ、でもあんまり考えすぎるな」等と矛盾したことを書いているが、要は準備の段階ではたくさん考えて、本番ではその準備を全部忘れるくらいでちょうどいいと思っている。

いろんなセオリーがあるし、ひとそれぞれ自分に合うやり方は違うから、いろんなwebサイトを見たり就活本を読んでみたりして、気に入ったやり方を真似すれば良い。

就活など通過点にすぎない。軽々と乗り越えて、充実した社会人生活を楽しんでいただきたいなと思う。社会人はほんとうに楽しい。